ロシア・サウジが銀を購入しアメリカ内務省が重要資源リストに登録

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ロシアが2024年9月末に銀を準備資産に加えた

2024年9月末にロシアが公的予算案で銀を準備資産に加える意向を明記しました

ロシアは金だけでなく、プラチナやパラジウム、銀を準備資産としています

ロシアは米国敵対国なので、国家資産としてドルを持っていると、アメリカにドルを使えなくされる可能性があります

そのため、ドル以外の国家資産としてゴールド等の貴金属を積極的に購入しています

ドル脱却ならゴールドだけ買っていればいいのでは?

銀は2025年現在、ゴールドに比べて割安なので、割安資産を今のうちに積み増すことで、将来の価格上昇に備えている可能性が高いです

半導体、太陽光パネル、EV、5G通信機器などは数年後にトレンドが終わってそう

銀の需要増の原因である上記分野は現在のトレンドだが、数年後にはトレンドが終わっていそうです

特に太陽光パネルが銀需要の3割を占めますが、このトレンドが終われば確実に銀価格は下がります

(2011年に太陽光補助金が削減された時にも銀価格が大きく下がりました)

サウジアラビア中央銀行がロシアに続いてSLVを2025年8月に購入

証券取引委員会SECへの13F報告書によると、サウジ中央銀行が2025年Q2にSLVとSIL(銀ETF)を合計4000万ドル相当(45億円)購入

これは一般的な中央銀行の動きと異なるため、注目されています

サウジアラビアの中長期戦略「Vision2030」には

・石油に頼らない経済にしたい

・自国の技術を発展させるために、銀が産業基盤を支える重要資源になる

と書かれています

中国の銀購入

・中国は金だけでなく銀も購入している

・ラテンアメリカの鉱山会社から銀を直接購入しているとの報道があった

インドの銀購入

・インドは金だけをひたすら買い続けている

・が、過去5年間で6~8億オンスの銀を備蓄している

アメリカ内務省が2025年8月25日に銀と銅を重要鉱物リストのドラフトに指定

8月25日に「銀、銅、鉛(Lead)、レニウム(Rhenium)、Silicon、カリウム(Potash)を登録申請しました

10月から11月に米国重要鉱物リストが正式発表されます

重要鉱物に指定されたリチウムや戦略備蓄構想に指定されたウランはその後5年間で5~7倍値上がりしました

今後、米国が銀を戦略備蓄する可能性もあります

アメリカが戦争するのに銀が必要

米国は1934年時20億オンス以上の銀を備蓄していました

ただ2000年初頭にはほぼすべて放出し現在の銀備蓄は皆無

銀は軍需産業において必須金属であり、電子通信、ミサイルレーザー兵器、軍用機や潜水艦の電源システム、宇宙兵器などに使われます

銀が無いと戦争できず、国家安全保障上最重要の鉱物です

アメリカが今後防衛費を増やす事実はあるのか

トランプの予算案には軍事・防衛費を1兆ドル近くに引き上げるという案が含まれており、現在の防衛予算よりも大幅な増額が見込まれます(あくまで可能性)

中国やロシアが銀を備蓄しているのを見て、アメリカも戦争のために銀を備蓄し始める可能性はあります

インドが年金投資の金ETF制限を撤廃

年金における金ETFの5%上限が撤廃されたため、世界人口1位を誇るインド人のマネーが金ETFへ流入すると予想

金価格上昇に伴い銀価格も上昇する可能性あり

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