選挙の投票はなぜ鉛筆なのか?

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ボールペンではいけない

正式書類はすべて消せないボールペンで書くのが社会の常識となっています。

しかし、選挙の投票用紙では鉛筆を使うことが推奨されています。

投票用紙の素材

選挙の投票用紙はポリプロピレンという樹脂で作られています。

(「ユポ紙」という合成紙です。)

ポリプロピレン樹脂を熱で溶かし、紙の厚さになるまで引き延ばすと、微細な穴が無数に空きます。

この穴に鉛筆の黒鉛が削れて入ることできれいに黒が移る仕組みになっています。

ポリプロピレン樹脂で作られた理由

公職選挙法により開票は「すべての投票箱の送致を受けた日またはその翌日に行う」と定められています。

そのため、開票作業はとにかくスピードが求められます。

ポリプロピレン樹脂の紙は「折れにくい」という特性をもつので、投票者が紙を折って投票箱に入れても勝手に開きます。

なので、書かれた候補者名が一目瞭然でわかります。

通常の紙と投票用紙の違い

通常の紙は繊維にインクが染み込んでいくので最終的に乾きます。

しかし、ポリプロピレンは樹脂シートなのでインクが乾きにくいです。

ボールペンで書くとインクが乾きにくい

インクが乾かないうちに投票箱に入れると他の投票用紙にインクが付いて、無効票になる可能性があります。

だから、投票用紙は紙で書くことが推奨されています。

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