退職金および役員借入金の融資
税務署からの確認事項
①退職金が適正金額であること
適正金額でない場合、退職金の一部または全部が損金として認められず、役員報酬とみなされるため、会社は重加算税(法人税)を追加で支払う羽目になります
②役員が実際に退任していること
形式的な退任であった場合も、役員報酬とみなされ、重加算税の対象となります
③資金の引き抜き行為であるかどうか
役員退職金を払った直後に第3者へ株式譲渡し、経営陣交代という流れは、
税務署や金融機関から「資金の引き抜き行為」として問題視されやすいです
この場合も退職金ではなく役員報酬とみなされるので、役員の所得税が増えます
④資金繰りに余裕がないのに退職金を支払った意図
これを税務署にしっかり説明する必要があります
退職金算定根拠の資料(在任期間など)、税務署への事前相談などが必要です
政策金融公庫からの確認事項
①資金使途が適切であること
公庫の融資は「運転資金」や「設備資金」などの明確な使途が求められます
個人的な利益供与(退職金)への使用は事業拡大や継続に属さないためNGと判断されやすいです
(※経営承継の一環であることや後任体制が整備されていることを明確に説明できれば容認される場合もあります)→公庫のかたへM&Aの話を正直に伝えること(もしくは税理士ごしに説明してもらうこと)
(※役員借入金は会社経営のための建て替えであるため、これの返済は問題になりません)
株式譲渡先からの確認事項
①融資金の使途を譲渡先が了承していること
後から「知らなかった」と言われた場合、民事上の損害賠償となります
株式譲渡契約の書面(譲渡契約書)に「退職金の支給は株式譲渡に先行して行われた」と明記しておくとトラブルを避けることができます
また、取締役会議事録に「退職金の支給に関する退職理由や金額の妥当性、承認日」などを明記しておくのも良いでしょう
税理士という第3者の立場で文書化されているとなお良いです
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