1. 量子重ね合わせとは
量子重ね合わせ(Quantum Superposition)とは
電子は、観測されるまで「スピンが上」と「スピンが下」という状態を同時に持つことができ、観測することで初めてどちらか一方に決まるという性質のこと
量子力学では「粒子は波の性質を持つもの」とされていて、量子状態は波動関数で表されます
∣ψ⟩=α∣↑⟩+β∣↓⟩
(∣α∣^2がスピンが上で観測される確率、∣β∣^2が下で観測される確率)
(∣↑⟩はスピンが上の状態)
実際は観測する前にスピンの向きが決まっているんじゃないの?
スピンの向きが観測前に決まっているとした場合に説明がつかない実験(二重スリット実験)があります
電子を2つのスリットに通します。片方のスリットは「スピンが上の電子」を観測し、もう片方は「スピンが下の電子」を観測します
スピンの向きが初めから固定されているとしたら、
通した電子の数 = 2つのスリットで観測した合計数
となるはずですが、実験するとそうならないことがわかっています
なので、∣ψ⟩=α∣↑⟩+β∣↓⟩ で表さないと説明がつかないのです
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