2. 量子コンピュータは量子重ね合わせを利用する
量子重ね合わせの利用
現在のコンピュータは「0か1のビット」を使って計算しています
量子コンピュータは波動関数を使い、∣ψ⟩=α∣0⟩+β∣1⟩ という量子ビット(qubit)を使って計算します
量子ビットが「0」の場合と「1」の場合があるため、量子ビットがN個あると、2^N個のパターンを扱えます
つまり、少ないビット数で圧倒的に多くのパターンを扱えます
具体的な問題を解かせた場合
リストの中にN個の選択肢があり、どれか1つが正解という問題を解くとします
従来のコンピュータでは上から順番に1つ1つ調べ上げて「0=不正解、1=正解」という風にして調べるので最大N回かかります
単純な並列処理の場合は、N台のCPUを使って同時に調べるので1回で済みます
量子コンピュータでは、N個のパターンを同時に調べ上げた後で、「量子もつれ」の性質を使って正解を絞り込むので、必要な操作はおおよそ ルートN 回で済みます
それなら、2^N個のコンピュータで並列処理したほうがいいのでは?
たしかにそうですが、2^N個のコンピュータは現実的に用意できません
Nが10万、100万、1000万とスケールアップするほど、量子コンピュータで計算したほうが現実的で効率が良くなるのです
つまり、量子コンピュータとは「膨大な計算が必要な処理を短時間で行うためのコンピュータ」です
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